第9回市民公開講座を開催

　平成29年9月26日（水）に第9回市民公開講座を登別市民会館で開催しました。当院精神科の長谷川伸二医師による基礎講座、精神保健福祉士などで構成する精神保健福祉研究会から事例などを紹介させていただきました。

　初めに長谷川医師が「精神科は何をみるのか～身体科と精神科？～」と題して講演し、一般内科から精神科医師になった経験をもとに「精神科が診るのは心。見えないものを診断することは難く、その人を取り巻く環境も含めて診断することが必要」と説明しました。また、精神科は今より少しでも心地良く生活できるようにすることが目的と話し、「何が重荷になるかは人によってさまざま。生きづらさを感じたら、精神科に受診を」と呼び掛けました。

　この後、精神保健福祉研究会から日本と胆振圏域の精神科医療の現状について報告させていただきました。また、統合失調症で入院していた患者さんが退院し、さまざまなサービスを利用しながら住み慣れた地域で暮らしている実例の紹介、障がいを持っている方への関わり方についてアドバイスさせていただきました。

　最後は精神科病院を退院し、地域で生活している2名に登壇していただき、病気になるきっかけや退院後に困ったこと、現在の生活環境などについてお話しいただきました。この中で「心の病を持つ人に関心を持ってもらいたい。そして、精神科で入院している若い世代の人たちが、もっと地域に出ていけるような環境になってほしい」との要望もあり、参加された方は真剣に耳を傾けていました。

　当日は登別市をはじめ、近隣市町からたくさんのご参加をいただきましたことを心よりお礼申し上げます。

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